◆休場明け27日の香港マーケットは、米株高を追い風にしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は安定的。クリスマス休場明け26日の米株市場は、早期の米利下げ観測が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.4％高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5％高と3日続伸している。ナスダック指数は2022年1月以来の高値を付けた。米インフレの鈍化傾向を受け、米連邦準備理事会（FRB）は来年前半にも利下げに転じるとの観測が広がっている。米商務省が22日公表した11月の個人消費支出（PCE）価格指数は前年比2.6％上昇にとどまり、伸び率は10月の2.9％から鈍化した。前月比では0.1％の低下。前月比での低下は、2020年4月以来となる。
　一方、内部環境はやや不透明。中国経済の先行き不安が依然としてくすぶっているほか、ネット規制の動きも警戒されている。国家新聞出版署は22日、「オンラインゲーム管理弁法」の草案を発表。ゲームの支出や利用時間の拡大を規制し、ユーザーの過剰消費を誘発することを禁止するという。業界関係者は同弁法について、現時点で草案の段階だが、実際に実施された場合にはオンラインゲーム会社へのインパクトが大きく、収益力に影響を及ぼすとみている。また現地紙は25日、当局がインターネット配信で人気の「微短劇」と呼ばれるショートドラマについて、改めて、内容や制作業者に対する管理を強化すると発表した。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした値動きか。中国国内に不安材料はあるものの、昨夜の米株高を支えにひとまず買い戻しの動きが先行しそうだ。上海総合指数は前日、約1年2カ月ぶりの安値水準に落ち込んだとあって、自律反発狙いの買いも期待できよう。


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