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2023/09/08 08:52

売り先行か、内外に不安材料 無料記事

◆8日の香港マーケットは、内外の不安材料で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は依然として不透明。7日の米株市場は、このところの急ピッチな下落を受け、ディフェンシブ銘柄などに押し目買いが入ったものの、米金融引き締めの長期化観測が続く中で上値が重かった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と3日ぶりに反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.9%安と4日続落している。米労働省が発表した新規失業保険申請件数(週間)は、予想に反し前週から減少し、今年2月以来の低水準となった。賃金インフレの懸念が強まる中、今回の米利上げサイクルは終了するとの期待が更に後退している。アップル株の下げも逆風。一部の中国政府機関は情報漏洩の恐れがあるとして、米アップルのスマートフォン「iPhone(アイフォーン)」を職場に持ち込まないよう職員に指示したとする関係筋情報が流れている。同社株は2.9%安と続落した。
 中国国内の環境もネガティブ。7日に報告された8月の中国貿易統計は、前月に続き輸出入が前年割れした。中でも輸出の低迷が響き、貿易収支は4カ月連続で縮小している。人民元安の圧力が高まり、7日の上海外国為替市場では、対米ドルの人民元が一時、2007年12月以来の元安水準に達した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは苦戦を強いられそうだ。上述したように、米ハイテク株安や中国の景気懸念が投資家心理の重しとなろう。ハイテク分野を巡り、米中関係が悪化していることもマイナス材料だ。
 なお、香港天文台は7日午後11時5分(現地時間)、暴雨警報で最高レベルの「黒色暴雨(ブラックレインストーム)警告」を発令。これを受けて香港証券取引所は8日、「黒色暴雨警告」発令に関する取引規定により、本日のプレオープニングセッションを中止すると発表した。日本時間の午前10時までに警報が引き下げられない場合、前場の取引は中止となる。


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