◆24日の香港マーケットは、中国経済対策の不透明感で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はそれほど悪くない。23日の米株市場は、一部銘柄の急落が重しとなったものの、全体としてはしっかりとした展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3％安と4日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4％高と4日続伸している。NYダウは前日、連日で史上最高値を更新していた。24年12月期通期の業績見通しが予想に届かず、事務用品のスリーエム（3M）が11％安と急落している。ただ、米経済の軟着陸（ソフトランディング）期待は続き、NYダウは引けにかけて下げ渋る展開。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は0.3％高と4日続伸し、連日で最高値を更新した。
　一方、内部環境には不透明感がくすぶる。中国当局が強力な相場支援策を検討していると伝わり、前日のマーケットは主要株価指数が反発したものの、持続的な株価上昇に懐疑的な見方をする市場関係者も少なくない。中国経済の先行き不安を払しょくできるような、金融・財政政策に乏しいためだ。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米ハイテク株高などは支えになりそうだが、中国の経済政策に対する不透明感が相場の足かせとなろう。


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