/ 詳細
検索 (期間指定)
期間
亜州リサーチFacebook公式ページ 亜州リサーチYoutube公式チャンネル

2024/04/19 08:42

上値の重い展開か、米利下げ観測が後退 無料記事

◆19日の香港マーケットは、米利下げ観測の後退で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は依然として不透明が漂う。18日の米株市場は、値ごろ感に着目した買いは散見されたものの、米利下げ観測の後退で上値が重い展開だった。主要指標のNYダウは前日比0.1%高と反発したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%安と5日続落している(ナスダック指数は約2カ月ぶりの安値)。米連邦準備理事会(FRB)からタカ派(引き締めに積極的)発言が相次ぐ。ニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁は18日、「利下げを実施する必要性は現時点でみられない」と発言。アトランタ連銀のボスティックは同日、「年末まで利下げに踏み切ることは適切ではない」と述べた。また、米労働省が発表した新規失業保険申請件数(週間)は増加予想に反し、前週と同水準となっている。労働市場の堅調が続いていることも、利下げ開始時期の後ずれ観測につながった。
 一方、内部環境は良好。中国当局の景気支援スタンスがプラスだ。国家発展改革委員会の劉副主任は17日、第1四半期に経済と社会の発展は良いスタートを切ったとしたうえで、マクロ政策の実施に力を入れていくと強調している。先ごろ公表された1兆人民元(約21兆3000億円)規模の超長期特別国債発行計画に関しては、すでに予算が割り振られたことも明らかにした。追加支援策の期待も高まる。中国人民銀行(中央銀行)の幹部は18日、「人民銀には追加支援策の余地がまだある」との認識を示した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケット全体として上値の重い展開か。中国経済対策の期待感は続いているものの、米利下げ観測の後退が逆風だ。また、米中対立の激化懸念がくすぶっていることも不安材料となる。


内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。

関連ニュース同じカテゴリーのニュース