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2020/03/16 09:00

しっかりか、各国中銀の利下げが支え 無料記事

◆週明け16日の香港マーケットは、米中の利下げが相場を支える展開か。
 外部環境は改善しつつある。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比9.4%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も9.4%高とそろって急反発した。NYダウの上げ幅は1985.00ドルに達し、過去最大を記録している。米経済対策に対する期待感が投資家心理を上向かせた。トランプ米大統領は13日、国家非常事態を宣言。これにより、およそ500億米ドルの資金供給が可能となる。新型コロナウイルスの感染拡大による経済活動の縮小に対処するため、政策を総動員する構えだ。
 なお、米連邦準備理事会(FRB)は15日(日本時間16日早朝)、緊急の米連邦公開市場委員会(FOMC)を開き、政策金利を1.0%引き下げることを決定した。実質的なゼロ金利政策の再開となる。また、量的緩和も復活させた。
 一方、13日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が1.2%安と3日続落。2月28日以来2週間ぶりの安値を付けている。欧米などで新型コロナの感染拡大が続く中、世界景気の悪化懸念が一段と高まった。ただ、指数は終盤にかけて下げ幅を縮小。中国の金融緩和期待などが支えとなった。国務院は11日の常務会議で、一部銀行を対象とした預金準備率の引き下げを求めた。
 金融政策を巡っては、中国人民銀行(中央銀行)が13日のマーケット終了後、預金準備率を引き下げると発表。16日付で実施する方針を明らかにした。人民銀によれば、今回の引き下げで合計5500億人民元の流動性が確保される。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。各国中銀が緩和スタンスを鮮明化したことがプラス材料だ。また、今週から主要企業の19年期末決算報告が本格化する。業績動向に着目した物色がみられそうだ。半面、中国以外の国・地域での新型コロナ感染は拡大に歯止めがかからず、世界景気の悪化懸念も依然としてくすぶる状況だ。買い一巡後は上値の重さが意識されることもあろう。
 なお本日は取引時間中(日本時間11時ごろ)に、今年1〜2月の中国経済指標(小売売上高や鉱工業生産、固定資産投資など)が公表される予定。いずれもマイナス成長に落ち込むと予想されている。


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