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2023/11/14 08:40

神経質な値動きか、米中指標発表が気がかり 無料記事

◆14日の香港マーケットは、米中の指標発表を控え神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。13日の米株市場は、重要経済指標の発表を前に方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.2%高と続伸する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.2%安と反落している。米国では金融政策に影響を与えやすい経済指標が今週、集中して公表される予定。14日に消費者物価指数(CPI)、15日に小売売上高、16日にフィラデルフィア連銀景況指数や新規失業保険申請件数(週間)などだ。米ニューヨーク連銀が13日公表した10月の消費者調査では、1年先の期待インフレ率が前月から低下。米債券市場では2年債利回りが低下する一方、10年債利回りはほぼ変わらずとなっている。14日公表のCPIを見極めたいとするムードが強かった。
 内部環境にも気がかり材料がある。中国でも今週、重要経済指標の発表が集中するためだ。15日朝方に11月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利、取引時間中(日本時間11時ごろ)に10月の小売売上高や鉱工業生産などが予定されている。なお、昨日引け後に公表された10月の金融統計では、国内金融機関の新規融資が予想ほどではなかったものの、前月から大幅に減少し、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは前月水準にとどまった。
 ただ、政策期待は強まっている。足元の軟調な経済指標を受け、当局は景気対策を強めるとの見方だ。金融政策に関しては、MLF金利の引き下げが一部で予想されているほか、預金準備率の引き下げ観測も流れている。また、中国人民銀行(中央銀行)は今週、大規模な貸出期限の到来に備え、資金供給量を拡大するとの見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の景気対策や米中対立の緩和に対する期待感は支えになりそうだが、上述したように、米中の指標発表が投資家の様子見スタンスを強めさせそうだ。


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