◆24日の香港マーケットは、米ハイテク株高を好感した買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はポジティブ。23日の米株市場は、米長期金利の低下を手がかりに、主要指標のNYダウが前日比0.5％高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.6％高と大幅に3日続伸している。8月の米製造業PMIが予想外に低下し、金融当局は引き締めを継続するとの警戒感が和らいだ。米債券市場では、米10年債利回りが今月上旬の水準まで急低下している。業績期待も持続。引け後に四半期決算報告する画像処理半導体メーカーのエヌビディアが急伸し、ハイテク株全体の追い風となった。同社が発表した5〜7月期決算は、売上高と純利益が予想以上に急増。8〜10月期決算の見通しもアナリスト予想を上回った。同社株は時間外取引で一時10％近く上昇し、上場来高値を更新している。
　一方、中国国内では依然として景気懸念がくすぶる状況。動産デベロッパーや地方政府の債務問題、消費活動の停滞など不安材料が山積している。新規材料にも乏しい。主要な経済指標の公表は先週でほぼ一巡し、今月は27日に7月の工業企業利益、31日に8月・製造業PMIを残すのみとなった。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりか。中国の景気懸念は重しとなりそうだが、昨夜の米ハイテク株高が好感されそうだ。また、香港は金融政策で米国に追随するため、米金利が急低下したことも追い風となろう。なお、香港では主要企業の中間決算報告が佳境入りしている。本日は、恒安国際集団(1044/HK)やAIAグループ(1299/HK)、中国中煤能源(1898/HK)、瑞声科技HD(2018/HK)、新奥能源HD(2688/HK)、美団(3690/HK)、江西金力永磁科技(6680/HK)などが発表する予定だ。


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