◆28日の香港マーケットは、各国の経済再開期待でしっかりとした展開か。
　外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比1.5％高と4日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.1％高と続伸した。景気悪化の警戒感がやや薄らぐ流れ。米国や欧州で経済活動の再開期待が高まっている。米国ではジョージアやオクラホマなどに続き、コロラドやテネシーなど複数の州が一部業種の営業再開を許可。欧州では、イタリアやスペイン、フランスなどで近く外出制限が緩和される見通しだ。欧州市場の主要株価指数も軒並み上昇している。
　一方、27日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.3％高と3日ぶり反発。中国経済の持ち直しが期待された。中国国家統計局は27日朝方、1〜3月の工業企業利益が前年同月比で36.7％減少したと発表したが、減少幅は1〜2月の38.3％からやや縮小している。政策に対する不透明感も後退。新型コロナウイルス流行の影響で開催が延期されている全国人民代表大会（全人代、国会に相当）について、今週29日にも正式日程が発表されるとの観測が流れた。先行して26日に北京で始まった全人代常務会議では、各種法案のヒヤリングが実施されている。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。中国に続き、欧米各国で経済活動の再開期待が高まっていることが追い風だ。また、香港でも一部規制解除の動きが出ている。域内では27日まで、4日連続で新型コロナ感染者が確認されなかった。一部業種では5月7日にも営業停止命令が緩和される見込み――との情報が伝わっている。


内容についてのお問い合わせは＜info@ashuir.com＞まで。