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2020/04/20 09:01

しっかりか、内外環境の改善期待が支えに 無料記事

◆週明け20日の香港マーケットは、内外環境の改善期待でしっかりとした展開か。
 外部環境は安定的。先週末の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比3.0%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は1.4%高とそろって続伸した。新型コロナウイルスを巡る警戒感がやや薄らぐ。米メディアは16日、ギリアド・サイエンシズの抗ウイルス薬「Remdesivir(レムデシビル)」の投与により、新型コロナ患者が続々と快復に向かった――と報じた。トランプ米大統領は同日、経済活動再開に向けた3段階の指針を公表。全米の半分以上の州で、比較的早い段階で経済再開が可能になるとの見通しを示した。
 各州の動きでは、ミシガン州知事が17日、経済活動を5月1日に再開したい考えを表明している。また、ニューヨーク州知事は19日、「新型コロナ感染拡大の最悪期は過ぎた」と述べた。
 一方、17日の本土株市場は、主要指標の上海総合指数が0.7%高と続伸。約5週ぶりの高値水準を回復している。政策期待が相場を押し上げた。新型コロナウイルス感染拡大による景気悪化を和らげるために、中国当局は経済対策を強化するとの観測が広がっている。取引時間中に公表された各種経済統計が総じて悪化するなか、きょう20日に公表される事実上の貸出基準金利「ローンプライムレート(LPR)」に関しては、一段の引き下げが想定される状況だ。注目の1〜3月期GDP成長率は前年同期比マイナス6.8%。前四半期(19年10〜12月)の実績(プラス6.0%)から大幅に悪化し、市場予想(マイナス6.0%)以上の落ち込みを記録している。四半期ベースの公表が始まった1992年以降で、初のマイナス成長となった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。本日公表されるLPRの引き下げ観測に加え、当局の経済対策に対する期待が支えとなる。17日に開催された中央政治局会議では、金融緩和と積極財政を継続する方針が示された。


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