◆6日の香港マーケットは、欧米の金利高を嫌気し上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境はややネガティブ。レーバーデーの休場明け5日の米株市場は、インフレ高止まりの警戒感が強まる中、主要指標のNYダウが前営業日比0.6％安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.1％安と続落している。主要産油国のサウジアラビアとロシアが自主的に減産延長したことを受け、5日のNY市場でWTI原油先物は1.3％高と8日続伸し、一時は約10カ月ぶりの高値を記録。原油上昇はインフレ圧力を高めるとの見方が広がり、米債券市場では米10年債利回りが連日で大幅に上昇した。欧州市場でも、指標となる独10年債利回りが上昇している。ただ、エネルギー株は大幅に買われ、指数の支えとなった。
　一方、内部的には景気懸念がくすぶる。5日公表された8月の財新中国サービス業PMI（民間による）は7月の54.1から51.8に低下し、市場予想（53.5）を大幅に下回った。1日に発表された財新中国製造業PMIが上振れていただけに、中国景気の持ち直しに時間がかかると改めて警戒されている。また、中国では、7日に貿易統計、9日に物価統計が報告される予定だ。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国発の新規買い材料に乏しい中、欧米の金利高が嫌気されそうだ。


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