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2024/02/22 08:57

上値の重い展開か、売り圧力意識 無料記事

◆22日の香港マーケットは、売り圧力意識で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好といえる。市場が注目する半導体大手エヌビディアが21日夕に公表した23年11月〜24年1月期決算は売上高が前年同期比3.7倍、純利益が8.7倍に急拡大し、市場予想を大幅に上回る「サプライズ」だった。同社株は時間外取引で一時10%高と急騰し、ナスダック100先物も上昇している。
 21日の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.1%高と3日ぶりに反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.3%安と3日続落し、エヌビディア株は通常取引で2.9%安。業績動向を見極めたいとするスタンスが強まっていた。
 ただ、米長期金利の上昇は不安材料。米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨(1月30〜31日開催分)では、大部分のメンバーが時期尚早の利下げに懸念を表明していたことがわかった。
 一方、内部的には中国の政策動向がプラス材料。当局は足元で、相場テコ入れや不動産業支援のスタンスを強めている。春節(旧正月)明け初日の中国株式マーケットを不安定化させた違法行為と指摘し、中国の証券当局が大手私募ファンドの一角を公開叱責。同ファンドに対し、売買禁止措置(2月20〜22日)を実施した。そのほか、当局は機関投資家などに対し、寄り付き直後と大引け前の30分間、株式を売り越しさないよう指示したとも伝わっている。また、住宅都市農村建設部は20日、全国29省214都市で「不動産融資協調体制」が組まれ、デベロッパーの資金調達を支援する「ホワイトリスト」が商業銀行に相次いで提出されたと発表した。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。上述したように、内外の好材料は支えとなりそうだが、指数はこのところの急ピッチな上昇で売り圧力も高まっている(上海総合指数とハンセン指数は約1カ月半ぶりの高値水準)。上値では利益確定売りが出る可能性もありそうだ。


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