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2020/02/12 09:37

底堅い展開か、新型肺炎は拡大ペース鈍化 無料記事

◆12日の香港マーケットは、新型肺炎の拡大鈍化を好感し底堅い展開か。
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.48ドル安の29276.34ドルと3日ぶりに小反落したものの、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と3日続伸し、連日で史上最高値を更新した。また、機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数は0.2%上昇し、前日に続き最高値を切り上げている。中国発の新型肺炎を巡る警戒感がやや後退し、投資家のリスク選好を高めた。NYダウは買い先行し、一時最高値を更新している。ただ、議会証言したパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長からは、金融緩和を示唆する発言がなかった。指数の伸び悩みにつながっている。
 一方、11日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.4%高と6日続伸。前日に続き、中国の景気下支え策に対する期待感が相場を支えた。また、新型コロナウイルス感染による肺炎に関し、治癒率が大きく改善したと伝わったこともプラス。専門家の間では、感染拡大のピークが2月中下旬に到来するとの見方も浮上している。また、中国の一部地域では新規のウイルス感染が減少しているとも報告された。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。新型肺炎の拡大鈍化を好感した買いが続きそうだ。ただ、本土株動向は気がかり。上海総合指数は春節(旧正月)連休明けの3日に急落して以降、一本調子に上昇している。11日は終値で心理的節目の2900ポイント台を回復し(2901.67ポイント)、連休前の株価(2976.53ポイント)に接近していることもあり、利食い売り圧力も意識される状況だ。
 なお本日は、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(9988/HK)が第1四半期決算を報告する予定だ。


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