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2020/04/02 09:04

売り先行か、新型コロナの深刻化を警戒 無料記事

◆2日の香港マーケットは、新型コロナの深刻化を警戒して売られる展開か。
 外部環境はネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウとハイテク株比率の大きいナスダック指数がそろって4.4%安と大幅に続落した。新型コロナウイルスの感染拡大でヒトとモノの移動制限が長期化するとの見方が広がり、景気悪化を懸念する売りが広がっている。米ジョンズ・ホプキンス大学の最新データによれば、米国全体の新型コロナ感染者数は世界最多を更新した。トランプ米大統領は3月31日の記者会見で、「ひどい2週間になる」と警告している。また、世界保健機関(WHO)の事務局長は1日、新型コロナの感染者と死者数は今後数日でさらに増加するとの見通しを示した。
 一方、1日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.6%安と反落。外部環境の不透明感が嫌気された。中国以外の国・地域では新型コロナウイルス感染拡大に歯止めがかからず、サプライチェーン寸断の影響が中国本土にも及ぶと懸念されている。ただ、大きく売り込む動きはみられていない。景況感の改善などを手がかりに、指数は小高く推移する場面もあった。国家統計局などが3月31日に公表した経済指標では、製造業PMIと非製造業PMIがそろって予想以上に上向き、景況判断の境目となる50を回復している。また、1日の取引時間中に民間が発表した同月の財新中国PMIも予想を上回り、節目の50を2カ月ぶりに上回った。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国で景況感が改善するなど内部環境は落ち着いているものの、上述したように外部環境がネガティブだ。新型コロナの動向を見極めながらの展開となろう。


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