◆19日の香港マーケットは、米中の金利動向を見極めながら方向感を欠く展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境に目立った手がかりはない。18日の米株市場は、米連邦公開市場委員会（FOMC）の結果発表を前に様子見ムードが漂った。主要指標のNYダウは前日比0.02％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.01％高とそろって反発したが、全体としては動意を欠いている。米連邦準備理事会（FRB）は20日午後（日本時間21日未明）、FOMCの結果を発表する予定。金利は据え置かれるとの観測だが、金利上昇の見通しやパウエルFRB議長の会見が気がかりだ。
　一方、中国国内の環境はやや不透明。中国人民銀行（中央銀行）が15日付で預金準備率を引き下げるなど、当局の景気支援スタンスは強まっているものの、中国不動産業を巡り、物件販売や債務問題の不透明感はくすぶったままだ。
　なお、人民銀はあす20日（日本時間10時15分ごろ）、実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート（LPR）」を発表する。市場コンセンサス予想では、1年物、5年物いずれも現行水準（それぞれ3.45％、4.20％）に据え置かれる見通しだ。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米10年債利回りの上昇一服や人民元相場の安定は支えとなりそうだが、新規の買い材料としては力不足だ。米中の金利動向を見極めながらの値動きとなろう。


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