◆23日の香港マーケットは、米株高を好感で下値の堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は安定的。22日の米株市場は、米金利の低下基調と米経済の持ち直し期待で買われる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.5％高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.5％高とそろって反発している（NYダウは8月中旬以来の高値、ナスダック指数は一時年初来高値）。米利上げサイクルの終了期待は根強い。米債券市場では米長期金利が一時、9月中旬以来の低水準を付けた。その後、インフレ進行の懸念が再燃し、小幅に上昇したものの、低下基調に変化はないとの見方が優勢となっている。米ミシガン大学が22日発表した11月の消費者信頼感指数（確報値）は速報値から上方修正され、1年先の期待インフレ率は7カ月ぶりの高水準に上昇した。また、米労働省が同日発表した新規失業保険申請件数（週間）は前週から予想以上に減少している。なお、米市場は23日、感謝祭で休場。24日は短縮取引となる。
　一方、内部的には経済対策の期待感が高まる状況。低迷する不動産業界を救済するため、当局は対策を急いでいる。外電は22日、複数関係者の話として、中国政府は不動産デベロッパーの資金調達支援に向けた「ホワイトリスト」の草案を作成した――と報じた。碧桂園HD（2007/HK）や旭輝（884/HK）などがリスト入りしているという。当局は数日中に最終決定する見通しだ。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の堅い展開か。昨夜の米株高が好感されるほか、中国経済対策の期待感も相場下支え要因となろう。


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