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2023/12/08 08:47

しっかりか、米ハイテク株高が支えに 無料記事

◆8日の香港マーケットは、米ハイテク株高を支えにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。7日の米株市場は、人工知能(AI)関連が再注目される中で買い戻しが入る展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と4日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も1.4%高と反発している。AIの最新技術を公表したアルファベット(グーグル)や、AI向け半導体の新製品を発表したアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が買われ、ハイテク株全体を押し上げた。賃金インフレの鈍化期待も高まる。8日に米労働省が報告する11月の雇用統計では、雇用者数の伸びが増加する一方、賃金上昇率は鈍化する見込みだ。これまでに公表された雇用関係の指標では、10月の米雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門の求人件数が予想を下回り、11月のADP全米雇用リポート(民間)も(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が予想を下回っている。市場関係者の間からは、米連邦準備理事会(FRB)が2024年前半にも利下げに動くとの声も聞かれた。
 一方、内部環境は不透明。格付け会社のムーディーズ・インベスターズ・サービスは、中国・香港・マカオの信用格付け見通しを「安定的(ステーブル)」から「弱含み(ネガティブ)」に引き下げた上、主要企業の一部も格付け見通しを引き下げた。また、7日発表された中国貿易統計は、人民元建て輸出がプラス成長を回復したものの、輸入の伸びが大幅に鈍化。市場の一部からは、内需の弱さが指摘されている。ただ、政策期待は持続。翌年の経済政策方針を決める中国の重要会議「中央経済工作会議」は、今月中旬にも開催される見通しだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。中国経済の先行き不透明感は重しとなるものの、昨夜の米ハイテク株高が支えとなろう。また、中国株マーケットはこのところの下落基調で値ごろ感が強まっている。自律反発狙いの買いが入ることも期待できそうだ。


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