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2023/11/01 08:27

神経質な値動きか、米金融政策の見極めへ 無料記事

◆11月1日の香港マーケットは、米金融政策の見極めで神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は安定的。10月31日の米株市場は、米政策金利据え置きを期待した買いが継続する展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.4%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.5%高と3日続伸している。米連邦準備理事会(FRB)は11月1日(日本時間2日未明)、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を発表する予定。政策金利は据え置かれるとの見方がコンセンサスだ。また、原油相場の下落も過度なインフレ懸念を和らげさせている。中東情勢は緊迫化しているものの、現時点で原油供給に影響がないとして、WTI原油先物は1.6%安と続落した。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は18.14で終了。前日比で8.2%下落し、節目の20を連日で下回っている。
 他方、米中関係の改善期待は続く。米政府高官は31日、11月に米国で開催されるアジア太平洋経済協力会議(APEC)の首脳会議に合わせ、バイデン米大統領と中国の習近平・国家主席が対面会談することで原則合意したと述べた。
 一方、内部環境は不透明。10月31日公表された10月の中国製造業PMIは49.5に低下し、景況判断の境目となる50を再び割り込んだ。予想外の縮小を受け、景気懸念が改めて広がっている。ただ、「景気不安は経済対策につながる」との見方も多い。市場では、第4四半期に預金準備率が引き下げられるとの観測が浮上している。
 なお、中国では本日(日本時間10時45分ごろ)、10月の財新中国製造業PMI(民間集計)が公表される予定。最新のコンセンサス予想では、前月の50.6→50.8に上向く見込みだ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。中国の景気懸念がくすぶっているほか、米金融政策の動向を見極めたいとするスタンスが重しとなりそうだ。


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