◆23日の香港マーケットは、米ハイテク株高を支えに買いが先行する流れか。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は良好。22日の米株市場は、中東情勢の悪化懸念がひとまず後退し、投資家のリスク選好が高まる展開だった。主要指標のNYダウは前日比0.7％高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.1％高と7日ぶりに反発している。イランとイスラエルの攻撃応酬がエスカレートすると懸念されていたが、両国が紛争拡大に消極的との見方が広がった。情勢不安で急上昇していた原油や金の相場も下落に転じている。ただ、企業決算の見極めで上値は限定された。今週からハイテク大手の業績発表が本格化。「マグニフィセント・セブン（超大型7銘柄＝M7）」と呼ばれる大型ハイテク株では、23日にテスラ、24日にメタ、25日にマイクロソフトとアルファベット（グーグルの持ち株会社）、アマゾンが四半期業績を報告する予定だ。
　内部環境も悪くない。中国当局の経済対策や市場支援策に対する期待感が高まっている。香港市場の活性策に関しては、中国証券監督管理委員会が19日、本土大手企業の香港上場を支援するほか、株式相互取引（ストックコネクト）制度を拡充すると発表した。また、当局は上場企業の投資価値引き上げに向け、株主還元を重視するよう促している。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは買い先行しそうだ。中東情勢の過度な警戒感が後退したことに加え、米ハイテク株の下落一服も支えとなろう。ただ、米中対立の激化懸念は根強く、上値も限定されそうだ。


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