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2023/09/15 08:42

しっかりとした展開か、中国は預金準備率を引き下げ 無料記事

◆15日の香港マーケットは、内外の好材料でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。14日の米株市場は、大型IPO(新規株式公開)の好調な滑り出しで投資家心理が上向く中、主要指標のNYダウが前日比1.0%高と3日ぶりに反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.8%高と続伸している。14日にナスダック上場した英半導体設計のアーム・ホールディングスは公開価格(51米ドル)を約10%上回る56.10米ドルで寄り付き、63.59米ドルで取引を終えた。米景気懸念も後退。8月の米小売売上高は前月比0.6%増となり、市場予想(0.1%増)を大幅に上回っている。また、同月の生産者物価指数(PPI)は予想以上に伸びが拡大したものの、食品とエネルギーを除くコア指数は前月比で伸びが縮小。来週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)で、米連邦準備理事会(FRB)が金利を据え置くとの市場コンセンサスに変化はないとの見方だ。
 中国国内にも好材料が浮上。中国人民銀行(中央銀行)は14日、預金準備率を0.25%引き下げると発表した(15日付で実施)。当局はこのところ、半導体や自動車産業の支援、不動産規制の緩和など、景気支援スタンスを強めている。
 なお、中国では本日朝方(日本時間10時20分ごろ)に9月の中期貸出ファシリティ(MLF)金利、取引時間中(日本時間11時ごろ)に8月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生など)が公表される予定だ。月次統計については、総じて改善が見込まれている。実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を左右するMLF金利については、据え置きの可能性が濃厚だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。米株高に加え、人民銀が市場で予想されていたよりも早く準備率を引き下げたことが好感されそうだ。ただ、中国指標の内容次第では、相場が乱高下する恐れもあるので注意したい。


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