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2023/10/26 08:35

売り先行か、米長期金利は再び急上昇 無料記事

◆26日の香港マーケットは、米金融引き締めの長期化懸念で売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。25日の米株市場は、米長期金利が上昇に転じたことや、大手ハイテク企業の決算失望で売られる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.4%安と3日ぶりに反落。ナスダック指数は5月下旬以来、5カ月ぶりの安値水準に落ち込んだ。米債券市場では、米10年債利回りが前日の4.82%→4.95%に急上昇。9月の米新築住宅販売が予想を大幅に上回り、昨年2月以来の高水準に達したことを受け、金融当局は引き締めを長期化させるとの見方が広がった。金利は再び5%台を伺うと警戒されている。決算動向を巡っては、期待されたクラウド部門の業績不振が嫌気され、ネット検索のアルファベット(グーグル)が9.5%安と急落した。ほか、半導体のテキサス・インスツルメンツが3.5%安。同社の7〜9月期決算は売上高が予想に届かず、10〜12月期の業績見通しも予想を下回った。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は20.19で終了。前日比で6.4%上昇し、節目の20を再び上回った。
 内部環境もやや不透明。中国本土と香港で、それぞれ経済対策が発表されたものの、市場では、「好材料の出尽くし感」が意識されている。香港政府が打ち出した株取引や不動産取引の減税措置については、「物足りない」との声も聞かれた。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは売りが先行する流れとなろう。上述したように、米長期金利の上昇や米ハイテク株の急落が投資家心理の重しとなりそうだ。また、中東地域の地政学リスクが依然としてくすぶっていることも不安材料となろう。
 なお、米国同様、香港でも主要企業の第3四半期決算発表が進んでいる。本日26日に予定している企業は、中国石油化工(386/HK)や中国国際航空(753/HK)、龍源電力集団(916/HK)、中国建設銀行(939/HK)、大唐国際発電(991/HK)、中遠海運能源運輸(1138/HK)、中遠海運港口(1199/HK)、金風科技(2208/HK)、広州汽車集団(2238/HK)、中国人寿保険(2628/HK)、中海油田服務(2883/HK)などだ。


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