◆週明け29日の香港マーケットは、中国の政策期待でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
　外部環境は中立。26日の米株市場は、米インフレ鈍化を好感した買いと一部半導体企業の業績見通しを嫌気した売りが交錯する展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2％高と続伸する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.4％安と7日ぶりに反落している。米連邦準備理事会（FRB）がインフレ動向の目安とする米個人消費支出（PCE）コア指数（食品とエネルギーを除く）は23年12月に前年同月比2.9％上昇にとどまり、11月の3.2％から伸び率が縮小した。インフレが鎮静化し、FRBが利下げに動きやすくなると期待されている。他方、中央処理装置（CPU、MPU）世界最大手の米インテルが25日発表した第1四半期の売上高見通しは予想を下回り、同社株は11.9％安。ハイテク株全体の重しとなった。
　一方、中国国内の環境は悪くない。当局はマーケットの支援スタンスを鮮明化している。中国証券監督管理委員会は28日、譲渡制限付き株式を対象に、空売り目的の貸し出しを禁止すると発表した（29日から実施）。また、不動産業の支援策も強まっている。国家金融監督管理総局の肖遠企・副局長は25日、国務院新聞弁公室が主催する記者会見で、引き続き個人向け住宅ローン金融サービスを改善していく方針を示した。
　こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、中国の政策期待が投資家心理の支えとなろう。


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