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2024/11/01 08:40 NEW!!

神経質な値動きか、好悪材料が入り混じる 無料記事

◆1日の香港マーケットは、好材料と悪材料の綱引きで神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はややネガティブ。10月31日の米株市場は、決算発表した大型ハイテク株の下げが重しとなる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.9%安と3日続落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も2.8%安と続落している。マイクロソフトの7〜9月期決算は予想を上回る内容だったものの、10〜12月期の売上高見通しが物足りないとして同社株は6.1%安と急落。メタプラットフォームズ(フェイスブック)の四半期決算も予想を上回ったが、通期の設備投資額見通しを上方修正したことを嫌気し株価は4.1%下げた。半導体株などにも売りが広がり、フィラデルフィア半導体株指数(SOX)は4.0%下落し、主要指数をアンダーパフォームしている。
 中国銘柄もさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.3%安と3日続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が13.6%安、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が4.7%安と下げが目立っている。
 商品相場に関しては、原油相場が0.9%高と続伸する一方、前日に最高値を更新した金先物が1.8%安と6日ぶりに反落。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品がまちまちだった。
 一方、内部環境はそれほど悪くない。中国の景況感が改善している。前日発表された10月の製造業PMIは市場予想(49.9)を上回る50.1となり、景況判断の境目となる50を6カ月ぶりに超えた。非製造業PMIは50.2となり、予想(50.3)には届かなかったが、前月(50.0)を上回っている。経済対策の期待感も持続。11月4〜8日に開催される全国人民代表大会(全人代、国会に相当)常務委員会の第12回会議では、大型財政政策が決定されるとの観測が強まっている。
 ただ、対外関係の悪化は懸念材料。欧州連合(EU)が中国製電気自動車(EV)に追加関税を課したことに反発し、中国商務部の報道官は10月31日、EUに対する投資の一部停止を示唆した。このほか、先端技術分野の対中投資を巡り、規制強化した米国との対立も深まっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは、好悪材料が入り混じる中で神経質な値動きか。中国の景況感改善や景気対策の期待感は引き続き支えになりそうだが、米半導体株安や対外関係の悪化などが投資家心理の重しとなろう。
 本日は、民間集計の財新・中国製造業PMIが公表される(日本時間10時45分ごろ)。最新のコンセンサス予想では、8月の49.3から49.7に上向く見通しだ。




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