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2024/10/03 08:34

買い継続か、高値警戒で上値の重さも 無料記事

◆3日の香港マーケットは、中国の景気刺激策を支えに買い継続か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はひとまず安定している。2日の米株市場は、雇用情勢の落ち着きが相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.1%高と反発している。9月のADP全米雇用リポートでは、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が14.3万人増となり、市場予想(12万人増)を大幅に上回った。大幅利下げの期待感はやや薄れたものの、米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方が一段と高まっている。ただ、指数は下げる場面もみられた。中東情勢を巡る不透明感がくすぶっている。
 中国銘柄は買いが継続。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は4.9%高と大幅に3日続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が11.0%高、網易(ネットイース:9999/HK、NTES/NASDAQ)が7.9%高、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK、TCOM/NASDAQ)が7.1%高などとなっている。ビリビリについては、JPモルガンが同社株を買い増ししたことなどが引き続き手がかりになった。
 資源相場に関しては、NY商品市場でWTI原油先物が0.4%高と小幅続伸する一方。金先物価格は反落した。ロンドン金属取引所(LME)では、銅やアルミなど主要産品が軒並み上昇している。
 内部環境はポジティブ。本土市場は国慶節の連休で休場しているが(1〜7日)、香港市場は中国の相次ぐ景気刺激策を追い風に連日で急騰している。投資ファンドやブローカー、金融機関などは、中国株の投資判断を相次ぎ上方修正。米資産運用大手のブラックロックは1日、投資判断を「中立」から「オーバーウエート」に引き上げた。また、ヘッジファンドの中国株買い越し額は、過去最大に達した――とも伝わっている。
 こうした中、本日の香港マーケットは全体として底堅く推移か。中国の景気刺激策が引き続き相場の支えとなろう。市場では、近く追加の財政出動を打ち出すとの観測も流れている。ただ、買い一巡後は上値の重い場面もあろう。中東地域の地政学リスクがくすぶっているほかに、特段の悪材料はみられないが、指数は直近の上昇ピッチが早いだけに、相場の過熱感が意識されそうだ。


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