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2024/05/14 08:47

下値の堅い展開か、中国の政策期待が支えに 無料記事

◆14日の香港マーケットは、中国の政策期待で下値の堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。13日の米株市場は、物価統計の発表を前にまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.2%安と9日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3%高と反発している。今週は金融政策に影響を与える4月の物価指標が公表されるため、内容を見極めたいとするスタンスが強まった。14日に米卸売物価指数(PPI)、15日に米消費者物価指数(CPI)が予定されている。足元では高インフレを示す指標が相次ぐ。ニューヨーク連銀は13日、今年4月の消費者調査で、1年先のインフレ期待が3月時点の3.0%→3.3%に上昇したことを明らかにした。米ミシガン大学が10日発表した1年先の期待インフレ率は、4月時点の3.2%→3.5%に上昇している。
 一方、内部環境には好悪材料が交錯する状況。まず、中国経済対策の期待感が高まっていることはプラスだ。財政部は13日、期間が20年、30年、50年となる超長期国債を17日から11月中旬まで、段階的に発行することを公表(合計22回)。財政政策の強化で、中国経済の持ち直しを後押しする狙いだ。国営メディアによると、調達した資金は被災地の復興支援や都市部の防災インフラなどに充てられる。他方、景気懸念の再浮上は不安材料。4月の金融統計が予想を下回ったほか、生産者物価指数(PPI)のマイナスも続いた。企業活動の低迷が危惧されている。
 なお、今週は17日の取引時間中(日本時間11時ごろ)に、4月の小売売上高や鉱工業生産などが報告される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として下値の堅い展開か。中国の財政出動や、市場活性化策に対する期待感が引き続き相場の支えとなろう。ただ、米中で指標発表を控えていることや、米中対立の激化懸念がくすぶっていることなどで、上値を買い進む動きは限定されそうだ。また、香港市場はあす15日、仏誕節で休場となることも買い手控え要因になる可能性もある。


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