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2024/07/10 08:34

神経質な値動きか、中国指標が気がかり 無料記事

◆10日の香港マーケットは、中国指標の見極めで神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は中立。9日の米株市場は、米金融政策の不透明感が漂う中で方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.1%安と小幅に続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と小幅ながら6日続伸し、連日で史上最高値を更新している。ほか、機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数が0.1%上昇し、連日で最高値を切り上げた。パウエル米連邦準備理事会(FRB)は9日、米上院で議会証言し、「利下げは早すぎでも遅すぎてもリスクがある」と発言。利下げ時期に関しては明言を避けた。早期の利下げ期待が根強い中、市場では景気減速の警戒感もくすぶっている。また、11日に6月の米消費者物価指数(CPI)が公表されるため、様子見ムードも漂った。
 一方、中国では重要経済指標の発表が相次ぐ。10日に6月の物価統計、12日に6月の貿易統計、15日に6月の小売売上高や鉱工業生産などのほか、第2四半期のGDP成長率、15日までに6月の金融統計が予定されている。本日朝方(日本時間10時半ごろ)に公表される物価統計に関しては、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比プラス0.4%(前月はプラス0.3%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス0.8%(同マイナス1.4%)で着地するとの見通しが市場コンセンサスだ。企業活動の目安となるPPIが上向くかが注目される。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米ハイテク株高などは好感されそうだが、中国指標の内容が気がかりだ。また、来週15〜18日に中国で中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が開かれる。政策動向を見極めたいとするスタンスが強まれば、積極的な売買が手控えられる可能性もあろう。


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