2024/09/12 08:58
米ハイテク株高好感で買い先行か、中国指標発表前に上値の重さも
◆12日の香港マーケットは、買い先行も中国指標の公表を前に上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境は安定的。11日の米株市場は、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.2%高と3日続伸している。インフレ加速の警戒感で売り先行したが、ゴールドマン・サックス・グループ(GS)のソロモン最高経営責任者(CEO)は自社イベントで、米経済に対する楽観的な見通しを示し、投資家に買い安心感が広がった。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策で重要視するインフレ指標では、8月消費者物価指数(CPI)の食品・エネルギー価格を除いたコアCPIが予想外に伸びが加速している。人工知能(AI)ブームをけん引する半導体のエヌビディアが8.2%高と急伸したことも、ハイテク株全般の追い風となった。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.0%上昇した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が4.5%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が3.8%高、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)が2.2%高などと値を上げている。
資源相場に関しては、WTI原油先物が2.4%高と急反発。前日は約1年4カ月ぶりの安値を付けていたとあって、値頃感が着目されている。ロンドン金属取引所(LME)では、アルミや銅など主要産品の先物価格が堅調に推移した。半面、ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに反落している。
一方、内部環境はやや不透明。中国経済の先行き不安が依然としてくすぶっている。これまでに公表された物価や貿易などの統計は、デフレや企業活動縮小、内需不振などが懸念される内容だ。また、週末には8月の各種統計(14日に8月の小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融)がまとめて発表される。ほか、来週は中秋節で本土市場が16〜17日に休場。香港市場は18日が休場となる。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米ハイテク株高は支えとなるものの、中国指標の発表や中国本土の連休を前に様子見ムードが漂いそうだ。西側諸国が対中圧力を強めていることも不安材料となる。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境は安定的。11日の米株市場は、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.2%高と3日続伸している。インフレ加速の警戒感で売り先行したが、ゴールドマン・サックス・グループ(GS)のソロモン最高経営責任者(CEO)は自社イベントで、米経済に対する楽観的な見通しを示し、投資家に買い安心感が広がった。米連邦準備理事会(FRB)が金融政策で重要視するインフレ指標では、8月消費者物価指数(CPI)の食品・エネルギー価格を除いたコアCPIが予想外に伸びが加速している。人工知能(AI)ブームをけん引する半導体のエヌビディアが8.2%高と急伸したことも、ハイテク株全般の追い風となった。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.0%上昇した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が4.5%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が3.8%高、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)が2.2%高などと値を上げている。
資源相場に関しては、WTI原油先物が2.4%高と急反発。前日は約1年4カ月ぶりの安値を付けていたとあって、値頃感が着目されている。ロンドン金属取引所(LME)では、アルミや銅など主要産品の先物価格が堅調に推移した。半面、ニューヨーク金先物相場は3日ぶりに反落している。
一方、内部環境はやや不透明。中国経済の先行き不安が依然としてくすぶっている。これまでに公表された物価や貿易などの統計は、デフレや企業活動縮小、内需不振などが懸念される内容だ。また、週末には8月の各種統計(14日に8月の小売売上高や鉱工業生産など、15日までに金融)がまとめて発表される。ほか、来週は中秋節で本土市場が16〜17日に休場。香港市場は18日が休場となる。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。米ハイテク株高は支えとなるものの、中国指標の発表や中国本土の連休を前に様子見ムードが漂いそうだ。西側諸国が対中圧力を強めていることも不安材料となる。
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