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2024/12/16 08:43 NEW!!

売り先行か、内外環境が不透明 無料記事

◆週明け16日の香港マーケットは、内外環境の不透明感で売りが先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。13日の米株市場は、一部ハイテク銘柄は買われたものの、全体としては上値の重い展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と7日続落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.1%高と反発している。米長期債利回りの上昇基調がマイナス。インフレ懸念がくすぶる中、米債券市場では米10年債利回りの上昇が続き、13日は11月22日以来の高水準に達した。17〜18日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利下げは確実視されているが、一部からは2025年1月会合以降は据え置かれるとの見方も流れている。ただ、ハイテク銘柄の一角は買われた。米半導体大手ブロードコムが24.4%高。同社が12日発表した第1四半期(11〜1月)の売上高見通しは予想を上回った。
 中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.1%安と反落した。主要な香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(XPEV/NYSE、9868/HK)が4.0%安、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が2.6%安、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が2.2%安、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)が2.2%安と下げが目立っている。
 商品相場に関しては、原油相場が1.8%高と反発する一方、金先物が1.2%安と続落。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品がまちまちだった。
 一方、内部的には指標発表が気がかり。中国ではきょう16日(日本時間11時ごろ)、11月の各種経済統計(小売売上高や鉱工業生産など)が明らかにされる。前月から改善するとの予想がコンセンサスだが、予想にとどかない可能性もある。13日公表された金融統計では、新規融資の伸びが小幅にとどまり、予想を大きく下回った。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として苦戦を強いられよう。米長期債利回りの上昇や、中国の融資下振れが不安視されそうだ。ただ、取引時間中に報告される統計の内容によっては、買いの勢いが増す可能性もある。また、中国共産党幹部が14日、今年の経済成長率は目標の「5%前後」を達成しそうだとの認識を示したこともプラスだ。


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