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2020/02/14 09:13

売り先行か、中国の政策期待で下げ限定も 無料記事

◆14日の香港マーケットは、新型ウイルスの警戒感で売り先行しそうだが中国の政策期待で下値は限定的か。
 外部環境はややネガティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.4%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%安と5日ぶりに反落した。新型肺炎を巡る不透明感が重し。認定基準の変更により、中国湖北省で新型コロナウイルスの新規感染者が急増。従来基準での感染者数は減少したが、市場では「潜在的な感染者は発表以上に多い」との疑念が浮上している。国家経済会議(NEC)のクドロー委員長は13日、中国当局の対応は透明性を欠いていると懸念を示した。中国関連とされる事務用品のスリーエム(3M)やスマートフォンのアップル、化学のダウなどが再び売られている。もっとも、下値は限定的だった。感染拡大による景気後退を避けるため、中国は大規模な景気下支え策に動くとの見方がある。
 一方、13日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.7%安と8日ぶりに反落。戻り待ちの売り圧力が意識されている。上海総合指数は12日まで7日続伸し、足元では急落する連休直前の株価(1月23日終値:2976.53ポイント)に接近していた。また、湖北省政府が13日、域内企業の休業措置をさらに延長すると発表したこともマイナス。経済活動の鈍化が連想された。
 なお、中国Eコマース最大手の阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK)は昨夜、2019年10〜12月期決算を発表。1株利益と売上高は予想を上回っている。ただ、2020年1〜3月期の業績については、新型コロナウイルスの感染拡大により供給網などが打撃を受けたとして、主力事業の減収を予測した。米市場に上場する同社ADRは1.8%安と反落している。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは売り先行でスタートしそうだ。上述したように、中国経済の先行き不安が改めて意識されそうだ。ただ同時に、政府の経済対策に対する期待感が強まる可能性があり、下値を拾う動きもみられよう。


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