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2024/11/19 08:55

しっかりか、中国の追加経済対策に期待感 無料記事

◆19日の香港マーケットは、中国の追加経済対策に対する期待感でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はそれほど悪くない。18日の米株市場は、米利下げペースの鈍化懸念が引き続き重しとなったものの、次期米政権の政策に対する期待感が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウは前営業日比0.1%安と小幅に3日続落したが、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.6%高と5日ぶりに反発している。米連邦準備理事会(FRB)は次回(12月)の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを見送り、来年の利下げペースも緩やかになるとの見方が指数の重しとなった。ただ、米債券市場では米10年債利回りの上昇基調が一服。金利高の過度な警戒感が薄らいだ。また、トランプ次期米大統領が掲げる政策で恩恵を受けやすい銘柄群が物色される。自動運転の規制緩和の思惑で、テスラが急伸した。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.7%高と続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が4.3%高、蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)が4.0%高、網易(ネットイース:9999/HK、NTES/NASDAQ)が3.2%高と上げが目立っている。
 商品相場に関しては、原油相場が3.2%高と反発し、金先物が1.7%高と7日ぶりに反発。ロンドン金属取引所(LME)では、アルミなど一部産品を除き堅調だった。
 一方、内部的には追加経済対策の期待感が根強い。中国政府系メディアが18日報じたところによれば、財政部は主要インフラプロジェクトの資金需要に対応するため、来年に予定する地方政府の特別債発行枠を一部前倒しで割り当てる。複数のブローカーは先ごろ、中国金融当局は11月か12月に預金準備率を再度引き下げるとの見通しを示した。
 なお、香港では、主要な上場企業の四半期決算発表が進んでいる。きょう19日は金山軟件(3888/HK)や小鵬汽車(9868/HK)、携程集団(9961/HK)、20日は快手科技(1024/HK)や蔚来集団(9866/HK)などが報告する予定だ。前日引け後に公表された主要企業の7〜9月期決算では、小米集団(シャオミ・コーポレーション:1810/HK)が30.5%増収、9.8%増益となり、売上高と利益がそろって予想を上回っている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。中国の追加経済対策に対する期待感が相場を支えよう。また、企業業績に着目した取引も活発化しそうだ。


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