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2024/09/24 08:31

買い先行か、内外環境が改善 無料記事

◆24日の香港マーケットは、内外環境の改善で買い先行か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。23日の米株市場は、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が相場を押し上げる展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.1%高と3日続伸し、連日で史上最高値を更新している。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.1%高と反発。機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数も0.3%上昇し、再び最高値を更新した。「米連邦準備理事会(FRB)の利下げが米経済を支える」との見方が続いている。シカゴ地区連銀のグールスビー総裁は23日、「米経済のソフトランディングに向け、FRBは更に利下げをするだろう」との認識を示した。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.4%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)が4.2%高、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が3.1%高、百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が2.4%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が2.0%高などと値を上げている。
 資源相場に関しては、NY商品市場でWTI原油先物が小幅続落する半面、金先物価格は連日で最高値を更新している。一方、ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品が総じて堅調だった。
 内部環境も悪くない。中国の景気懸念がくすぶる中、当局は今年の経済成長目標(5.0%前後)達成のため、新たな景気支援策を打ち出すとの期待が続いている。中国の国務院(内閣に相当)新聞弁公室はこのほど、24日午前9時(現地時間、日本時間は午前10時)に中国人民銀行(中央銀行)など金融当局が合同で記者会見を行うと発表した。会見に出席するのは人民銀の潘功勝・総裁、国家金融監督管理総局の李雲沢・局長、中国証券監督管理委員会の呉清・主席。会見の内容は「質の高い経済発展に向けた金融支援」についてだという。また、人民銀は23日、リバースレポを通じ総額2346億人民元(約4兆8000億円)を資金供給した(満期分との差し引きでは959億人民元)。うち7日物が1601億人民元、14日物が745億人民元で、報道によれば、14日物リバースレポの実施は今年2月以来、約7カ月ぶり。金利も引き下げている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは買いが先行しそうだ。中国の景気支援策に対する期待感が根強いほか、米株の最高値更新が好感されよう。ただ、対外関係の悪化懸念が依然としてくすぶっている。上値を抑える一因となる可能性もあろう。


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