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2024/07/26 08:47

下値を固める展開か、中国経済対策の期待感が支えに 無料記事

◆26日の香港マーケットは、中国経済対策の期待感で下値を固める展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は不透明。25日の米株市場は、インフレ指標の発表を前に、方向感を欠く展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と3日ぶりに反発する半面、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.9%安と3日続落している。翌26日に、6月の米個人消費支出(PCE)が公表される予定。PCEは米連邦準備理事会(FRB)がインフレ動向の目安としているだけに、今後の金融政策にも影響を与える。結果を見極めたいとするスタンスが強まった。一方、米商務省が25日公表した今年4〜6月期の実質GDP(国内総生産)速報値は年率換算で2.8%増となり、伸びは前期から加速。市場予想(2.0%増)を大きく上回っている。米景気懸念が薄らぎ、景気敏感株などに買いが入った。半面、早期の利下げ期待は後退し、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株には重しとなっている。
 一方、内部環境は悪くない。中国経済対策の期待感が高まっている。国家発展改革委員会などは25日、大規模設備更新や消費財の買い替えを支援するため補助金を拡充すると発表した。また、中国人民銀行(中央銀行)は同日、金融政策ツールの「中期流動性ファシリティ(MLF)」を通じ、計2000億人民元(約4兆2000億円)を市場に供給したと発表。MLFの実施は今月2回目で、市場の予想外だ。それより先、人民銀は22日、据え置き予想に反し、実質的な政策金利となる最優遇貸出金利「ローンプライムレート(LPR)」を引き下げている。足元では内需不振の警戒感が強まる状況。景気浮揚に向け、各種対策を急ぐ構えだ。
 なお、中国では来週、中央政治局会議が開催されるほか、7月31日に7月の中国PMI(国家統計局などが集計)が公表される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは下値を固める展開となろう。米中の指標発表などは気がかり材料となるものの、中国の経済対策に対する期待感が相場を支えそうだ。また、指数はこのところの下落で値ごろ感が強まっているだけに(上海総合指数は約5カ月半ぶり、ハンセン指数は約3カ月ぶりの安値)、自律反発狙いの買いが入る可能性もあろう。


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