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2024/06/11 08:30

神経質な値動きか、米中の指標発表が気がかり 無料記事

◆休場明け11日の香港マーケットは、米中の指標発表を控え神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はひとまず安定している。10日の米株市場は、個別企業の物色が全体相場を支えたが、金融政策の見極めで上値の重い展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.2%高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.4%高と3日ぶりに反発している。10日から1対10の株式分割で取引が始まったエヌビディアが買われたほか、アマゾン・ドット・コムやマイクロソフトなど主力ハイテク株が物色され、ナスダック指数は史上最高値を更新した。ただ、日本時間12日夜に米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、13日未明に5月の米消費者物価指数(CPI)が発表されるため、様子見ムードも漂っている。FOMCでは金利据え置きが決定されるとの見方がコンセンサス。メンバーによる金利見通しや、パウエル米連邦準備理事会(FRB)の記者会見が注目される。
 内部環境はやや不透明。中国内需の低迷が不安視されている。7日に公表された5月の輸出入統計では、米ドル建て輸出が前月の1.5%増から7.6%増に加速したものの(予想は5.7%増)、輸入は8.4%増から1.8%増に鈍化した(予想は4.3%増)。あす12日に発表される5月の物価統計も気がかり。市場コンセンサスでは、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比プラス0.4%(前月はプラス0.3%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス1.5%(同マイナス2.5%)で着地する見通しだ。デフレ脱却の兆しがみられるが焦点となる。
 なお、香港市場では本日付で、ハンセン指数の構成銘柄に比亜迪電子(BYDエレクトロニック:285/HK)が新規に組み入れられる。一方、碧桂園服務HD(カントリー・ガーデン・サービシズ・ホールディングス:6098/HK)を除外するため、構成銘柄数は82で変更はない。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したように、米中の指標発表を前に、積極的な売買が手控えられそうだ。


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