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2024/10/10 08:25

底堅い展開か、中国財政部は週末に記者会見 無料記事

◆10日の香港マーケットは、内外環境の改善期待でしっかりとした展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はポジティブ。9日の米株市場は、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が相場を支える展開だった。主要指標のNYダウが前日比1.0%高と続伸し、3日ぶりに史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.6%高と続伸した。また、機関投資家がベンチマークとして重要視するS&P500指数が0.7%上昇し、最高値を更新している。先週公表された9月の米雇用統計が上振れる中、米経済が堅調に推移するとの見方が続いた。原油相場の上昇一服が続いたことも(WTI原油先物は0.4%安で続落)、インフレ圧力が薄れると好感されている。米連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨(9月17〜18日開催分)では、0.50%利下げが決定されたものの、一部のメンバーが0.25%の利下げを主張していたことが判明。ただ、利下げ継続は既定路線だとして、市場での反応は限られた。米債券市場では米10年債利回りが上昇したが、懸念する売りも限定されている。
 ただ、中国銘柄はさえない。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は1.2%安と続落した。主要な香港との重複上場銘柄では、微博(ウェイボー:9898/HK、WB/NASDAQ)が2.4%安、百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が1.8%安、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が1.6%安、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ)が1.6%安などと値を下げている。
 一方、内部的には中国の追加経済対策に期待がかかる状況。中国国務院(内閣に相当)新聞弁公室は9日、週末12日の午前10時(現地時間)に財政部の記者会見を開くと発表した。8日午前に開かれた国家発展改革委員会幹部の会見では、市場が期待していた財政政策などに踏み込んだ発表がなかっただけに、今回の記者会見に注目が集まっている。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅く推移か。中国の追加経済対策に対する期待感が根強いほか、昨夜の米株高も好感されそうだ。
 なお、香港市場はあす11日、重陽節の祝日で休場(本土市場は通常取引)。週明け14日に取引再開する。


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