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2024/07/17 08:43

しっかりか、米株高が支えに 無料記事

◆17日の香港マーケットは、米株高を支えにしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。16日の米株市場は、米経済のソフトランディング(軟着陸)期待が高まる中で買いが継続した。主要指標のNYダウは前日比1.9%高と5日続伸し、連日で史上最高値を更新。ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.2%高と3日続伸した。6月の米小売売上高は減少予想に反し、前月比で横ばい。米消費の底堅さが意識された。そのうえで、米連邦準備理事会(FRB)は9月にも利下げを開始するとの見方が支配的となり、米10年債利回りも低下している。企業業績の好調もプラス。バンク・オブ・アメリカの4〜6月期決算は予想を上回り、株価は5.3%上昇した。ADR(米国預託証券)上場する中国銘柄もしっかり。中国企業のADRで構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)が0.7%上昇している。香港との重複上場銘柄では、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)や蔚来汽車(9866/HK、NIO/NYSE)、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ) などの上げが目立った。
 一方、内部環境は不透明。中国景気の鈍化が依然として不安視される状況だ。15日に発表された今年第2四半期(4〜6月)の国内総生産(GDP)成長率は、前年同期比4.7%。前四半期(1〜3月)の実績(前年同期比5.3%)と市場予想(5.1%)を大幅に下回っている。中国の政策動向も気がかり。中期的な重要政策の方針を話し合う第20期中央委員会第3回全体会議(3中全会)が15〜18日の日程で開催中で、最終日に今後の政策方針を盛り込んだコミュニケ(声明)が公表される予定だ。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。昨夜の米株高が好感されそうだ。中国の内需不振などは依然として不安材料だが、直近の下落である程度は織り込んだといえよう。3中全会では「強力な景気対策」が導入される可能性は低いと伝わっているが、何らかの景気テコ入れ策が打ち出されるとの期待も強まっている。


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