◆8日の香港マーケットは、米ハイテク株高が好感される展開か。
　外部環境はややポジティブ。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.9％高と反発し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.4％高と4日続伸した。ナスダック指数は年初来の騰落がプラスに転じている。米国や欧州でロックダウン解除の動きが広がるなか、経済活動の正常化が期待された。英国のジョンソン首相は6日、「可能であれば、一部の措置を来週にも緩和したい」と発言。米国では、半数を超える州で段階的な規制解除が進んでいる。また、米中の通商協議責任者が「第1段階の通商合意」の履行進展について、来週にも電話会談する――との観測筋情報が伝わったことも、米中対立の性急な警戒感を薄らげさせた。
　一方、7日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前日比0.2％安と4日ぶりに反落。米中対立の警戒感が相場の重しとなった。ただ、下値は限定的。新型コロナ感染問題がピークアウトするなか、経済活動の正常化期待が高まっている。取引時間中に公表された4月の中国貿易統計に関しては、輸出が予想に反してプラス成長を回復した。指標発表後に指数は一時、前日の終値を上回って推移している。
　こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として底堅い展開か。米ハイテク株高の流れを継ぎ、関連銘柄が物色されそうだ。中国景気の持ち直し期待も改めて意識されよう。


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