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2024/05/02 08:50

しっかりか、米長期金利の低下と中国経済対策の期待感が支えに 無料記事

◆休場明け2日の香港マーケットは、米長期金利の低下と中国経済対策の期待感でしっかりか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はそれほど悪くない。1日の米株市場は、半導体株の下落が重しとなったが、全体としては下値の堅い展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.2%高と反発する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.3%安と続落している。米連邦公開市場委員会(FOMC)では予想通り6会合連続で政策金利の据え置きが決定され、その後のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長では、インフレ沈静化に時間がかかるとの認識を示しながらも、「次の政策変更が利上げになる可能性は低い」と述べた。市場には、想定したほどタカ派(引き締めに積極的)ではなかったとの見方が広がり、米債券市場では米10年債利回りが低下している。他方、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が公表した第2四半期の売上高見通しが物足りないとして、同社株が大幅安。他の半導体株に売りが波及した。
 中国国内の環境も安定的。官民の中国景況感指数は概ね良好だった。民間が公表した4月の財新・中国製造業購買担当者景気指数(PMI)は前月の51.1を上回る51.4に上昇。約1年ぶりの高水準に達している。国家統計局などが発表した同月の製造業PMIは50.4に低下したが(前月は50.8)、市場予想(50.3)は上回った。非製造業PMIは51.2にとどまり、前月実績(53.0)と市場予想(52.3)を下回ったが、景況判断の境目となる50は超過している。経済対策の期待感も持続。4月30日に開かれた中央政治局会議で、スケジュールが不明だった「中央委員会第3回全体会議(3中全会)」について、7月に開催することを決定した。3中全会は、中国共産党が中期的な経済政策などについて話し合う重要会議。通常ならば、昨年11〜12月に開催される見通しだった。
 なお、本土市場はメーデー(労働節)により、5月1〜3日が休場となる。香港市場は前日(1日)が休場だった。
 こうした中、本日の香港マーケットは全体としてしっかりとした展開か。中国の経済対策に対する期待感や、米長期金利の低下が好感されそうだ。ただ、本土市場が休場とあって、積極的な売買が手控えられる可能性もあろう。


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