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2020/01/16 09:11

中国GDP発表を前に方向感欠く展開か、米中署名式通過で材料出尽くしも 無料記事

◆16日の香港マーケットは、中国GDPの発表を前に方向感を欠く展開か。
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.3%高と3日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.1%高と反発した。NYダウは終値で初めて29000ドル台に乗せ(29030.22ドル)、最高値を更新している。米中両政府は通商協議「第1段階の合意」文書に署名し、貿易戦争休戦の道筋が示された。合意内容によれば、米国は対中関税の一部を引き下げ、中国は2年間にわたり2000億米ドル相当の農産品やモノ、サービスを追加的に輸入する。米国経済にとって追い風になると期待された。また、米連邦準備制度理事会(FRB)が15日に報告した米地区連銀景況報告(ベージュブック)で、米景気は2019年終盤も緩やかなペースで拡大したと指摘したことも好感されている。
 一方、15日の本土株市場では、主要指標の上海総合指数が0.5%安と続落。米中通商協議「第1段階の合意」署名式を前に、買い手控えムードが漂った。もっとも、大きく売り込む動きはみられない。指数はプラス圏で推移する場面もあった。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。通商合意の署名式を通過したことで、目先の材料出尽くし感が意識されそうだ。また、あす公表される中国GDPを見極めたいとするスタンスが強まれば、積極的な売買が手控えられる要因ともなろう。国家統計局は17日、19年10〜12月GDP成長率と12月の各種経済統計(小売売上高や固定資産投資、鉱工業生産など)を公表する。
 なお本日は、香港市場で7社が新規株式公開(IPO)する。また、上海市場では注目の京滬高速鉄路(601816/SH)が新規上場する予定だ。京滬高速鉄路は北京と上海を結ぶ幹線高速鉄道を運営。収益力の高さなどが評価される形で、初日は大幅な上昇となる可能性も指摘される状況だ。


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