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2024/10/08 08:24

神経質な値動きか、本土株動向を注視 無料記事

◆8日の香港マーケットは、連休明けの本土株動向を気にしながらの展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。7日の米株市場は、長期金利の上昇が嫌気される展開だった。主要指標のNYダウが前営業日比0.9%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%安と反落している。米連邦準備理事会(FRB)が利上げペースを早めるとの期待が後退する中、米債券市場では米10年債利回りの上昇が続き、一時、約2カ月ぶりの高水準を付けた。先週公表された9月の米雇用統計が上振れたことや、足元の原油高がインフレ圧力を高めると警戒されている。NY商品市場でWTI原油先物が3.7%高と5日続伸し、一時、約1カ月半ぶりの高値を付けた。中東情勢の悪化で原油供給に影響が出ると懸念されている。
 中国銘柄はしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)も0.1%高と小幅ながら続伸した。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:2015/HK、LI/NASDAQ)が4.2%高、百度(バイドゥ:9888/HK、BIDU/NASDAQ)が3.6%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:9988/HK、BABA/NYSE)が2.6%高などとなっている。
 内部的には連休明けの本土株高に期待がかかる状況。本土市場は今月1日から前日(7日)まで休場していたが、その間に香港株は大幅に上昇した。中国当局の相次ぐ景気刺激策を手がかりに、前日のハンセン指数は節目の23000ポイントを回復し(23099.78ポイント)、2022年2月下旬以来、約2年7カ月ぶりの高値水準を切り上げている。連休前の上海総合指数は急伸したとはいえ、約1年5カ月ぶりの高値水準とあって、上げ余地はまだあると言えそうだ。取引再開する本土株はロケットスタートするとの見方が広がっている。また、国家発展改革委員会などはきょう8日午前10時(現地時間、日本時間午前11時)に経済政策に関する記者会見を開く。市場では、より具体的な措置が発表される可能性があると予想されている。
 こうした中、本日の香港マーケットは本土株動向をにらみながらの展開となろう。外部環境の不透明感や、このところの上昇基調を受けた売り圧力の高まりなどが重しとなりそうだが、本土株が一段と上昇した場合、香港でも買い意欲が高まる可能性もあろう。


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