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2024/08/06 08:46

反発の機会をうかがう展開か、中国ADRは上昇 無料記事

◆6日の香港マーケットは、このところの下落基調を受け、反発のタイミングをうかがう展開となりそうだ。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はネガティブ。5日の米株市場は、世界的な株安が投資家のリスク回避スタンスを強める展開だった。主要指標のNYダウが前日比2.6%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が3.4%安と続落している。米景気懸念が強まる中、5日は欧州やアジアの主要株価指数が軒並み急落した。7月の米雇用統計では、(非農業部門の)雇用者数の伸びが予想以上に減速し、失業率は4カ月連続で上昇。平均時給の伸び鈍化も続いた。米景気は当局の想定以上に鈍化し、米経済がリセッション(景気後退)に陥るとの懸念も浮上している。米株市場の不安心理を表すVIX(20を超えると不安心理が高まった状態とされる通称「恐怖指数」)は前日比で64.90%高い38.57に急上昇。一時は65.73を付け、新型コロナウイルス過に見舞われた2020年3月以来の高水準に達した。
 半面、中国銘柄は堅調推移。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は0.3%上昇している。主要な香港との重複上場銘柄では、中通快逓(開曼)(2057/HK、ZTO/NYSE)が4.6%高、ビリビリ(9626/HK、BILI/NASDAQ)が3.2%高、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK、TCOM/NASDAQ)が2.5%高などと上げが目立った。
 中国国内では、経済対策の期待感が高まる状況。不動産販売の低迷や外食産業の落ち込みなど、内需不振が続く中、当局は景気テコ入れ策を強化するとの見方が広がっている。直近では、国務院(内閣に相当)が3日、サービス消費の拡大を促す方針を明らかにした。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは反発の機会をうかがう流れとなろう。米中の景気懸念は続いているが、指数はこのところ連日で急落し、値ごろ感も強まっている(5日はハンセン指数は約3カ月半ぶり、上海総合指数は約6カ月ぶりの安値)。自律反発狙いの買いが入ることに期待したい。


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