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2020/05/07 08:59

中国貿易統計の見極めで神経質な値動きか、米中対立の警戒感も重しに 無料記事

◆7日の香港マーケットは、中国貿易統計を気にしながら神経質な値動きか。
 外部環境はやや不透明。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比0.9%安と3日ぶりに反落した。ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.5%高と3日続伸したが、引けにかけて上げ幅を縮小している。米中対立の警戒感が重しとなった。ポンペオ米国務長官は6日、「中国は新型コロナウイルスの発生源を隠している」と発言し、改めて中国批判を強めた。また、トランプ米大統領は同日、1月に米中が署名した「第1段階の通商合意」について、中国側が順守していない可能性があるかどうか、近く明らかにできるだろうと語っている。また、この日発表された4月のADP全米雇用リポートでは、(政府部門を除く)非農業部門の雇用者数が前月から2023万人減少。予想ほどではなかったにせよ、統計開始以来で最高の落ち込みを記録している。企業活動の回復には時間がかかると不安視された。
 一方、メーデー連休明け6日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が前営業日比0.6%高と3日続伸。経済活動正常化の期待が続いた。新型コロナ感染拡大がピークアウトするなか、工場や商業施設などの再開が進んでいる。1月末から一時休業している上海ディズニーリゾートは6日、今月11日に営業を全面的に再開すると発表した。エコノミストの一部からは、「中国経済は2月に底打ちした」との指摘もある。米中対立の警戒感がくすぶるなか、指数は安くスタートしたものの、徐々に買い戻しが入り、中盤からプラスに転じた。
 なお本日は、4月の中国貿易統計が発表される。人民元ベースの輸入は前年同月比12.2%減(3月は2.4%増)、輸出は同14.1%減(同3.5%減)で着地する見込みだ。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として神経質な展開か。米中対立の警戒感がくすぶっていることに加え、中国の輸出入統計も気がかり材料だ。結果次第では波乱要因となることもあろう。


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