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2020/06/05 09:07

方向感を欠く展開か、米中の指標発表を控え様子見も 無料記事

◆5日の香港マーケットは、米中の指標発表を控え方向感を欠く展開か。
 外部環境は良好。昨夜の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比0.05%高と小幅ながら4日続伸した(ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.69%安と5日ぶり反落)。米経済の回復期待が引き続き支えとなっている。アメリカン航空グループは4日、7月の米国内運航便を現行より74%増やす計画を公表。同社株は41%上昇した。米雇用指標の下振れを受け、指数は安く推移していたが、NYダウは引け近くにプラス転換している。米労働省が4日発表した新規失業保険申請件数(週間)は、予想(180万件)を上回る187万7000件だった。
 他方、米中貿易問題を巡っては、米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表が4日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)の中でも、中国は「第1段階の通商合意」を履行していると述べた。先ごろ流れていた「中国は米農産品購入の公約を守っていない」との報道を否定している。
 一方、4日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が0.1%安と6日ぶり小反落。直近のハイピッチな上昇で、上海総合指数は約2カ月半ぶりの高値水準を切り上げていただけに、戻り待ちの売り圧力が強まった。通商問題を巡る米中の対立も改めて警戒されている。もっとも、経済持ち直しの期待も根強く、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。
 なお週末7日には、5月の中国貿易統計が発表される。人民元ベースの輸入は前年同月比3.8%減(4月は10.2%減)、輸出は同3.2%減(同8.2%増)で着地する見込みだ。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として方向感を欠く展開か。米国では今夜、5月の雇用統計、中国では7日に同月の貿易統計が発表されることもあり、積極的な売買が手控えられそうだ。




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