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2024/10/07 08:34

底堅い展開か、内外環境が安定 無料記事

◆週明け7日の香港マーケットは、内外環境の改善で底堅い展開か。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境は良好。4日の米株市場は、米雇用統計の結果が好感される展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.8%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%高と反発している。NYダウは4日ぶりに史上最高値を更新した。9月の米雇用統計では、(非農業部門の)雇用者数の伸びが予想を大幅に上回り、8月分が上方修正された。失業率は前月から改善し、平均時給も予想に反し前月から伸びている。米経済がソフトランディング(軟着陸)できるとの見方が一段と高まった。米利下げペース加速の期待が薄れ、米10年債利回りが上昇したことを嫌気する売りが散見したものの、指数は引けにかけて上昇の勢いを増している。
 中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)も3.1%高と反発した。主要な香港との重複上場銘柄では、微博(ウェイボー:9898/HK、WB/NASDAQ)が9.9%高、携程集団(トリップドットコム・グループ:9961/HK、TCOM/NASDAQ)が5.9%高、京東集団(JDドットコム:9618/HK、JD:NASDAQ) が5.3%高、小鵬汽車(エックスポン:9868/HK、XPEV/NYSE)が3.3%高などとなっている。
 資源相場に関しては、NY商品市場でWTI原油先物が0.9%高と4日続伸し、一時、8月下旬以来の高値を付けた。ロンドン金属取引所(LME)では、主要産品が軒並み上昇している。ただ、NY金先物は小幅に反落した。
 一方、内部的には休場明けの本土株高に期待がかかる。本土市場は今月1日からきょう7日まで休場しているが、その間に香港株は急上昇した。中国当局の相次ぐ景気刺激策を手がかりに、先週末のハンセン指数は約2年7カ月ぶりの高値水準を回復している。複数の投資ファンドやブローカー、金融機関などが中国株の投資判断を相次ぎ上方修正した。ただ、野村証券のエコノミストなど一部からは、このところの急騰について懐疑的な見方も出ている。中国の景気刺激策について、実効性を確認したいとするスタンスだ。
 こうした中、本日の香港マーケットは全体として底堅い展開か。中国の景気刺激策に対する期待感が持続しているほか、米株高も追い風となろう。上述したように、連休明けの本土株高の期待も支えだ。ただ、指数はこのところの上昇で過熱感も意識されている。上値が限定される可能性もあろう。


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