2024/05/23 08:50
神経質な値動きか、米利下げ期待が後退
◆23日の香港マーケットは、米金融政策の不透明感で神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はネガティブ。22日の米株市場は、タカ派(引き締めに積極的)的な米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の結果を受けて売られる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.5%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%安と3日ぶりに反落している。議事要旨(1月30〜31日開催分)では、参加者がインフレに強い警戒感を持っていたことが判明。一部の参加者は、インフレリスクが高まれば、「追加引き締め」も正当化されるとの認識を示している。ナスダック指数が史上最高値を連日で更新するなど、主要指数は高値圏で推移していただけに利食い売りも広がった。
他方、取引終了後に、人工知能(AI)ブームをリードする米半導体大手エヌビディアが四半期決算を発表。2〜4月期の売上高と利益はともに市場予想を大幅に上回った。時間外取引の米市場では、同社株が急伸し、他の半導体株も上昇している。
一方、内部環境に目立った変化はない。中国経済対策の期待感が持続。中国人民銀行(中央銀行)が融資拡大を一部の商業銀行に促すなど、当局は景気支援スタンスを強めている。ただ、新規材料には乏しい。中国では来週27日に4月の工業企業利益、31日に5月の製造業PMI(国家統計局などが集計)などが公表される予定だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。エヌビディアの好決算は関連銘柄にとっての追い風となりそうだが、米利下げ期待の後退が投資家心理の重しだ。また、欧米と中国が制裁関税引き上げの応酬を続けていることも不安材料として意識される可能性があろう。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はネガティブ。22日の米株市場は、タカ派(引き締めに積極的)的な米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨の結果を受けて売られる展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.5%安と反落し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が0.2%安と3日ぶりに反落している。議事要旨(1月30〜31日開催分)では、参加者がインフレに強い警戒感を持っていたことが判明。一部の参加者は、インフレリスクが高まれば、「追加引き締め」も正当化されるとの認識を示している。ナスダック指数が史上最高値を連日で更新するなど、主要指数は高値圏で推移していただけに利食い売りも広がった。
他方、取引終了後に、人工知能(AI)ブームをリードする米半導体大手エヌビディアが四半期決算を発表。2〜4月期の売上高と利益はともに市場予想を大幅に上回った。時間外取引の米市場では、同社株が急伸し、他の半導体株も上昇している。
一方、内部環境に目立った変化はない。中国経済対策の期待感が持続。中国人民銀行(中央銀行)が融資拡大を一部の商業銀行に促すなど、当局は景気支援スタンスを強めている。ただ、新規材料には乏しい。中国では来週27日に4月の工業企業利益、31日に5月の製造業PMI(国家統計局などが集計)などが公表される予定だ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。エヌビディアの好決算は関連銘柄にとっての追い風となりそうだが、米利下げ期待の後退が投資家心理の重しだ。また、欧米と中国が制裁関税引き上げの応酬を続けていることも不安材料として意識される可能性があろう。
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