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2020/05/05 09:01

上値の重い展開か、香港経済の先行きに警戒感 無料記事

◆5日の香港マーケットは、香港経済の先行き不安で上値の重い展開か。
 外部環境は安定的。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.1%高、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が1.2%高とそろって3日ぶりに反発した。原油高が投資家のセンチメントを上向かせる。ゴールドマン・サックス(GS)は最新リポートで、「需給改善を背景に、来年の原油相場は楽観できる」との見通しを示した。WTI原油先物は3.1%高と4日続伸している。欧州の一部や米国の複数州でロックダウン緩和の動きが進み、経済活動の正常化期待も高まった。GSなどのエコノミストは、「世界経済に底打ちの兆しがみられる」と指摘している。米中対立の警戒感が再燃する中で指数は売り先行したものの、引けにかけて買い戻しが入った。
 一方、中国本土には目立った手がかりはない。本土マーケットはメーデー休暇できょう5日まで休場ということもあり(あす6日に取引再開する)、中国発の経済ニュースにも乏しい状況だ。
 他方、香港では昨日引け後、1〜3月期の域内GDP(速報値)が公表された。前年同期比で8.9%減少し、四半期としては統計開始以来で最低を記録している。香港政府は通年の成長率について、最大でマイナス7%になる見通しを明らかにした。
 こうしたなか、本日の香港マーケットは全体として上値の重い展開か。原油相場の安定や欧米の一部経済活動再開は支えとなるものの、香港経済の先行き不安が逆風だ。新型コロナウイルス拡大を巡り、米中が対立していることも引き続き悪材料として意識されよう。


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