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2024/06/12 08:51

神経質な値動きか、米金融政策と中国物価統計が気がかり 無料記事

◆12日の香港マーケットは、米中の指標発表を気にしながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
 外部環境はやや不透明。11日の米株市場は、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表を前にまちまちの展開だった。主要指標のNYダウが前日比0.3%安と反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.9%高と続伸している。米国では12日(日本時間12日夜)に、米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果、同日(日本時間13日未明)に5月の米消費者物価指数(CPI)が発表される予定だ。FOMCでは金利据え置きが決定されるとの見方がコンセンサス。メンバーによる金利見通しや、パウエル米連邦準備理事会(FRB)の記者会見が注目される。金融政策や物価動向を見極めたいとするスタンスが強まり、NYダウの重しとなった。半面、米10年債利回りが低下に転じたことで、ハイテクなど高PER(株価収益率)のグロース(成長)株は物色される。個別では、アップルが7.3%上昇し、上場来高値を更新した。同社は前日、次期基本ソフト(OS)に新しい生成人工知能(AI)機能を組み込むと発表。改めて材料視された。ナスダック指数は連日で史上最高値を更新している。
 一方、中国では本日朝方(日本時間10時半ごろ)、5月の物価統計が報告される予定。市場コンセンサスでは、消費者物価指数(CPI)の上昇率が前年同月比プラス0.4%(前月はプラス0.3%)、生産者物価指数(PPI)がマイナス1.5%(同マイナス2.5%)で着地する見通しだ。デフレ脱却の兆しがみられるが焦点。先週7日に公表された5月の貿易統計で、米ドル建て輸入が大幅に鈍化し、内需の低迷が指摘されただけに、注目度が増している。
 こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。上述したように、米金融や中国物価の動向が気がかりだ。また、昨夜のロンドン金属取引所(LME)で、銅先物価格が1.4%下落するなど主要産品が安く推移したことも関連銘柄にとっての逆風となろう。


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