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2020/05/12 09:06

上値の重い展開か、新型コロナ第2波を警戒 無料記事

◆12日の香港マーケットは、新型コロナ感染拡大の第2波を警戒し上値の重い展開か。
 外部環境は好悪材料が入り混じる状況。昨夜の米株市場では、主要指標のNYダウが前営業日比0.5%安と3日ぶりに反落する一方、ハイテク株比率の大きいナスダック指数は0.8%高と6日続伸した。新型コロナウイルス感染拡大の収束で先行した中国と韓国で、再び集団感染が発生したと伝わったことはネガティブ。主要国で行動規制の解除が進むなか、感染拡大第2波が起これば、実体経済が再び打撃を受けると警戒された。他方、コロナ禍のなかでも業績下振れ懸念が薄い銘柄群は物色される。医薬品株やITハイテク株が買われた。
 一方、11日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が0.02%安と小反落。戻り待ちの売り圧力が意識される。先週末の上海総合指数は急伸し、足元では約2カ月ぶりの高値水準を回復していた。また、今週は4月の各種経済指標が集中して発表されることもあり(12日に物価統計、15日に鉱工業生産や小売売上高など)、結果を見極めたいとするスタンスも漂った。ただ、下値は限定的。米中対立の懸念後退や中国の金融緩和期待などを手がかりに、指数はプラス圏で推移する場面もみられた。
 なお、11日夕方に報告された4月の中国金融統計に関しては、新規融資の伸びが前月から鈍化したものの、予想は上回っている。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国の政策期待は根強いものの、新型コロナ感染拡大第2波の警戒感が重しとなる。中国では11日、10人以上の新規感染者が2日続けて確認された。国家衛生健康委員会の報道官は11日の記者会見で、「入国者以外の新規感染が報告され、集団感染が増えている」と指摘している。


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