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2020/06/08 08:53

買い先行か、内外環境が改善 無料記事

◆週明け8日の香港マーケットは、内外環境の改善で買われる展開か。
 外部環境はポジティブ。先週末の米株市場は、主要指標のNYダウが前日比3.2%高と5日続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.1%高と反発した。米雇用統計が予想外の改善を示したことで、投資家のリスク選好が高まっている。5月の米雇用統計では、非農業部門の雇用者数が予想に反して増加し、失業率は13.3%と前月(14.7%)から大幅に低下している(予想は19%に上昇)。トランプ米大統領は統計発表後の記者会見で、給与減税を含む追加の景気刺激策を議会に求めると発言し、雇用改善を後押しする考えを示した。会見後、指数は一段高となっている。
 一方、5日の中国本土マーケットは、主要指標の上海総合指数が0.4%高と反発。3月11日以来、約3カ月ぶりの高値水準を回復している。世界的な経済回復の期待が続いたほか、米中貿易問題の警戒感がやや薄らいだことがプラス。米通商代表部(USTR)のライトハイザー代表は4日、「新型コロナウイルス世界的流行の中でも、中国は第1段階の通商合意を履行している」と述べた。先ごろ流れていた「中国は米農産品購入の公約を守っていない」との報道内容を否定している。業種別では、空運関連が急伸。トランプ米政権が4日、前日(3日)公表した「中国航空会社の旅客便乗り入れ禁止方針」を見直す検討に入ったことが好感された。
 なお、週末7日に公表された5月の中国貿易統計は、輸出が1.4%増の1兆4561億人民元(市場予想3.2%減)、輸入が12.7%減の1兆134億人民元(同3.8%減)で着地した。
 こうしたなか、本日の香港・本土マーケットは全体としてしっかりとした展開か。上述したように、米雇用統計の改善と中国輸出の上振れが支援材料だ。また、時間外取引のNYダウ先物は大幅続伸で推移し、WTI原油先物も続伸している。投資家のセンチメントが一段と上向きそうだ。


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