2025/05/27 08:44
上値の重い展開か、貿易問題に不透明感くすぶる 
◆27日の香港マーケットは、貿易問題を巡る不透明感で上値の重い展開か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はやや不透明。通商摩擦の広がりが警戒される状況だ。トランプ米大統領は26日、欧州連合(EU)からの輸入品に対する50%関税の発動を7月9日まで延期する(当初は6月1日)と表明したが、貿易交渉の難航も予想される。また、トランプ氏は23日、米国外で製造された米アップルと韓国サムスンのスマートフォンに対する25%関税の必要性にも言及した。そのほか、EUの欧州員会が26日、中国のファッション越境EC「SHEIN(シーイン)」に対し、消費者保護の法令に違反していると通知したこともEUと中国の関係悪化につながる恐れがある。
ただ、26日の海外市場はしっかり。欧州ではロンドンが休場だったが、場が開いていたドイツのDAX指数は1.7%高と反発した。現物市場が休場だった米国では、S&P500種株価指数の先物が1%超上昇している。
一方、内部環境は悪くない。中国経済の過度な減速懸念が後退している。格付け大手のムーディーズ・レーティングスは26日、中国の格付け「A1」を据え置き、格付け見通しも「ネガティブ(弱含み」で維持。これを受けて中国財政部は、外部環境の不安定化にもかかわらず、中国経済は力強さと活力を十分に発揮したなどとする声明を発表した。足元では、複数の海外銀行が中国経済と中国株マーケットの先行きを楽観するリポートを公表している。ただ、今月発表された月次経済統計は弱い内容だっただけに、週末31日に報告される5月の製造業PMIと非製造業PMIが気がかりだ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国経済の持ち直し期待が高まっていることはプラスだが、通商摩擦の長期化懸念がくすぶっていることはマイナスだ。
なお、今週も注目銘柄の四半期決算報告が続く。27日は小米集団(1810/HK)や快手科技(1024/HK)、28日は金山軟件(3888/HK)、29日は理想汽車(2015/HK)や石薬集団(1093/HK)などだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はやや不透明。通商摩擦の広がりが警戒される状況だ。トランプ米大統領は26日、欧州連合(EU)からの輸入品に対する50%関税の発動を7月9日まで延期する(当初は6月1日)と表明したが、貿易交渉の難航も予想される。また、トランプ氏は23日、米国外で製造された米アップルと韓国サムスンのスマートフォンに対する25%関税の必要性にも言及した。そのほか、EUの欧州員会が26日、中国のファッション越境EC「SHEIN(シーイン)」に対し、消費者保護の法令に違反していると通知したこともEUと中国の関係悪化につながる恐れがある。
ただ、26日の海外市場はしっかり。欧州ではロンドンが休場だったが、場が開いていたドイツのDAX指数は1.7%高と反発した。現物市場が休場だった米国では、S&P500種株価指数の先物が1%超上昇している。
一方、内部環境は悪くない。中国経済の過度な減速懸念が後退している。格付け大手のムーディーズ・レーティングスは26日、中国の格付け「A1」を据え置き、格付け見通しも「ネガティブ(弱含み」で維持。これを受けて中国財政部は、外部環境の不安定化にもかかわらず、中国経済は力強さと活力を十分に発揮したなどとする声明を発表した。足元では、複数の海外銀行が中国経済と中国株マーケットの先行きを楽観するリポートを公表している。ただ、今月発表された月次経済統計は弱い内容だっただけに、週末31日に報告される5月の製造業PMIと非製造業PMIが気がかりだ。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として上値の重い展開か。中国経済の持ち直し期待が高まっていることはプラスだが、通商摩擦の長期化懸念がくすぶっていることはマイナスだ。
なお、今週も注目銘柄の四半期決算報告が続く。27日は小米集団(1810/HK)や快手科技(1024/HK)、28日は金山軟件(3888/HK)、29日は理想汽車(2015/HK)や石薬集団(1093/HK)などだ。
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