2025/08/14 08:51
神経質な値動きか、中国指標が気がかり 
◆14日の香港マーケットは、中国指標をにらみながら神経質な値動きか。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はポジティブ。米利下げ観測が強まる中、米長期金利が低下している。ベッセント米財務長官は13日、米政策金利は1.5〜1.75%低い水準が適切だとの考えを示したうえで、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%利下げし、その後、利下げサイクルに入る可能性があると述べた。13日の米債券市場では、長期金利の指標となる米10年債利回りが前日の4.28%台から4.23%台に急低下している(債券価格は反発)。米金利先物市場の値動きから算出するCMEフェドウオッチ(政策金利が変更される確率)によると、9月に0.25%利下げする確率は100%に上昇した(前日は94%)。
13日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.0%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.1%高と続伸。ナスダック指数は2日続けて史上最高値を更新した。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%高と続伸している。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が3.8%高、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が3.7%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が3.6%高と上げが目立った。そのほか、OTC(店頭市場)にADR上場する騰訊HD(テンセント・ホールディングス:TCEHY/US、700/HK)が7.4%高。同社は前日の香港市場引け後に4〜6月期決算を発表。14.5%増収、16.8%増益で市場予想を大幅に上回った。
一方、内部環境には気がかり材料がある。中国ではあす15日、7月の小売売上高や鉱工業生産、1〜7月の鉱工業生産や不動産投資などが公表される予定だ。いずれも前回から低下すると予想されている。前日引け後に公表された7月の金融統計に関しては、人民元建て新規融資額が前年同月比で500億人民元減少し、2005年7月以来のマイナスとなった(市場予想は3000億人民元の増加)。ただ、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは市場予想を上回っている。
そのほか、香港上場する主要企業の中間決算報告も本格化。きょう14日は吉利汽車HD(175/HK)や香港鉄路(66/HK)、京東集団(9618/HK)、京東健康(6618/HK)、京東物流(2618/HK)、網易(9999/HK)、長江実業集団(1113/HK)、長江和記実業(1/HK)、中国電信(728/HK)、あす15日は金沙中国(1928/HK)や港華智慧能源(1083/HK)などが発表を予定している。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米長期金利の低下や、テンセントの好決算などで買い先行しそうだが、中国指標の結果によっては相場が乱高下する可能性もある。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はポジティブ。米利下げ観測が強まる中、米長期金利が低下している。ベッセント米財務長官は13日、米政策金利は1.5〜1.75%低い水準が適切だとの考えを示したうえで、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.5%利下げし、その後、利下げサイクルに入る可能性があると述べた。13日の米債券市場では、長期金利の指標となる米10年債利回りが前日の4.28%台から4.23%台に急低下している(債券価格は反発)。米金利先物市場の値動きから算出するCMEフェドウオッチ(政策金利が変更される確率)によると、9月に0.25%利下げする確率は100%に上昇した(前日は94%)。
13日の米株市場では、主要指標のNYダウが前日比1.0%高と続伸し、ハイテク株比率の大きいナスダック指数も0.1%高と続伸。ナスダック指数は2日続けて史上最高値を更新した。
中国銘柄もしっかり。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は2.1%高と続伸している。主要な香港との重複上場銘柄では、理想汽車(リ・オート:LI/NASDAQ、2015/HK)が3.8%高、百度(バイドゥ:BIDU/NASDAQ、9888/HK)が3.7%高、阿里巴巴集団HD(アリババ・グループ・ホールディング:BABA/NYSE、9988/HK)が3.6%高と上げが目立った。そのほか、OTC(店頭市場)にADR上場する騰訊HD(テンセント・ホールディングス:TCEHY/US、700/HK)が7.4%高。同社は前日の香港市場引け後に4〜6月期決算を発表。14.5%増収、16.8%増益で市場予想を大幅に上回った。
一方、内部環境には気がかり材料がある。中国ではあす15日、7月の小売売上高や鉱工業生産、1〜7月の鉱工業生産や不動産投資などが公表される予定だ。いずれも前回から低下すると予想されている。前日引け後に公表された7月の金融統計に関しては、人民元建て新規融資額が前年同月比で500億人民元減少し、2005年7月以来のマイナスとなった(市場予想は3000億人民元の増加)。ただ、マネーサプライ(通貨供給量)M2の伸びは市場予想を上回っている。
そのほか、香港上場する主要企業の中間決算報告も本格化。きょう14日は吉利汽車HD(175/HK)や香港鉄路(66/HK)、京東集団(9618/HK)、京東健康(6618/HK)、京東物流(2618/HK)、網易(9999/HK)、長江実業集団(1113/HK)、長江和記実業(1/HK)、中国電信(728/HK)、あす15日は金沙中国(1928/HK)や港華智慧能源(1083/HK)などが発表を予定している。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは全体として神経質な値動きか。米長期金利の低下や、テンセントの好決算などで買い先行しそうだが、中国指標の結果によっては相場が乱高下する可能性もある。
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