2025/11/21 09:02
売り先行か、米株安が逆風に 
◆21日の香港マーケットは、米株安が波及し売り先行か。(亜州リサーチ編集部)
外部環境はネガティブ。半導体世界大手エヌビディアの決算上振れや強気な売上高見通しを受けても、市場では人工知能(AI)産業の過剰投資に対する懸念が解消できず、20日の米株市場は朝高の後に下落した。主要指標のNYダウが前日比0.8%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.2%安とそろって反落。AI関連銘柄の割高感が改めて意識され、エヌビディア株は決算好感で一時5%上昇したものの、結局、3.2%安で引けた。
一方、米労働省は20日、政府機関閉鎖で遅れていた9月の雇用統計を発表。非農業部門の雇用者数は予想を上回ったが、失業率は予想を上回り、2021年10月以来の高水準を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が12月に追加利下げを決定するとの見方がやや強まったものの、依然として据え置き見通しが優勢だ。
中国銘柄は急落。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は3.3%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が7.7%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が6.1%安、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が5.6%安と下げが目立った。
内部環境は悪くない。中国経済の鈍化懸念は続いているものの、当局が景気支援を強めるとの見方も高まっている。外電は20日、中国の住宅関連当局は、不動産ローン補助金支給など新たな不動産市場支援の政策パッケージを検討中だと伝えた。そのほか、広東省仏山市の関係部局は、住宅市況の改善を図るため、不動産市場に関する12項目の新措置を発表している。一方、2026年の経済政策を決める中央経済工作会議は12月中旬ごろに開催される見通し。来年は第15次5カ年計画(2026〜30年)の初年度とあって注目度も高まっている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行か。中国の政策に対する期待は相場の下支え要因となるものの、昨夜の米株安が逆風となる。中国株マーケットでも、これまで上昇が目立ったテック銘柄に売りが出そうだ。
内容についてのお問い合わせは<info@ashuir.com>まで。
外部環境はネガティブ。半導体世界大手エヌビディアの決算上振れや強気な売上高見通しを受けても、市場では人工知能(AI)産業の過剰投資に対する懸念が解消できず、20日の米株市場は朝高の後に下落した。主要指標のNYダウが前日比0.8%安、ハイテク株比率の大きいナスダック指数が2.2%安とそろって反落。AI関連銘柄の割高感が改めて意識され、エヌビディア株は決算好感で一時5%上昇したものの、結局、3.2%安で引けた。
一方、米労働省は20日、政府機関閉鎖で遅れていた9月の雇用統計を発表。非農業部門の雇用者数は予想を上回ったが、失業率は予想を上回り、2021年10月以来の高水準を付けた。米連邦準備理事会(FRB)が12月に追加利下げを決定するとの見方がやや強まったものの、依然として据え置き見通しが優勢だ。
中国銘柄は急落。中国企業のADR(米国預託証券)で構成されるナスダック・ゴールデン・ドラゴン中国指数(HXC)は3.3%安と続落している。主要な香港との重複上場銘柄では、禾賽科技(ヘサイ・グループ:HSAI/NASDAQ、2525/HK)が7.7%安、蔚来汽車(NIO/NYSE、9866/HK)が6.1%安、騰訊音楽娯楽集団(テンセント・ミュージック:TME/NYSE、1698/HK)が5.6%安と下げが目立った。
内部環境は悪くない。中国経済の鈍化懸念は続いているものの、当局が景気支援を強めるとの見方も高まっている。外電は20日、中国の住宅関連当局は、不動産ローン補助金支給など新たな不動産市場支援の政策パッケージを検討中だと伝えた。そのほか、広東省仏山市の関係部局は、住宅市況の改善を図るため、不動産市場に関する12項目の新措置を発表している。一方、2026年の経済政策を決める中央経済工作会議は12月中旬ごろに開催される見通し。来年は第15次5カ年計画(2026〜30年)の初年度とあって注目度も高まっている。
こうした中、本日の香港・本土マーケットは売り先行か。中国の政策に対する期待は相場の下支え要因となるものの、昨夜の米株安が逆風となる。中国株マーケットでも、これまで上昇が目立ったテック銘柄に売りが出そうだ。
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